第0話 祈り




「ごめんなさい…」







何も無き洞窟の中、一人の少女は言う。







「リット…貴方を救えなかった私をどうか…」








その少女の下には大きな魔方陣が光り、少女を包んでいた。








「ゼヴィア、私の願いを聞き入れて。



もう、あの力は出てはならぬのです。

貴方だけが、頼りです…。」






少女は暗闇の中に語りかける。




「いつか、この時が来たら、私は戻ってきても、また救えない…





ゼヴィア…お願い」






少女の頬から涙が零れた瞬間、少女は光に包まれ消えた。










これから始まる、世界の未来を変える物語の始まりであった。